1963(昭和38年)/12/1公開 100分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:13364
配給:東映 製作:東映
将棋に賭けた男の闘魂を描いて好評を博した前作「王将」の続編。坂田三吉の波瀾の後半生を描き上げた感動の男性ドラマ。
生まれつきの将棋極道、関西が生んだ名棋士・坂田三吉は、そののめりこみに女房小春との喧嘩も絶えなかった。三吉の才能にほれた製麺業者・宮田の後ろ盾を得て職業棋士となった三吉は、破竹の勢いで圧倒、「坂田の力将棋」ともてはやされ、遂には名人位に迫った。だが東京将棋連盟はライバル関村八段を十三世名人に推薦、関西将棋界はそれを不服として関西名人位を創設、三吉を名人第一世とした。しかしこの喜びを見ることなく、長い貧苦に疲れた小春が他界、失意の三吉は関東と関西の抗争に巻き込まれていった。時は昭和へ移り、坂田の力将棋は関東の近代将棋の前に次第に影を潜めていく。東京将棋連盟は日本将棋連盟を設立、関西側の棋士たちもこれに合流して、坂田の元に残ったのは万年初段の森川ただ一人であった。坂田の再起に奔走する宮田は関村名人を説得して対局にこぎつけるが、それは関村名人対坂田三吉個人という戦いとなった。そして昭和十一年十月、関村との十五年ぶりの三番勝負が始まった。しかし長年のブランクのツケは大きく、三日間の死闘のすえ、三吉は関村名人の前に屈した。嗚咽しながらも王将への夢を捨てきれない三吉。その姿に、三吉の次女・君子は勝負師の非情な世界を見るのだった。やがて日本は戦争の色を濃くし、三吉は縁日将棋で賞品を稼いでいた。困窮する生活に、君子は森川への恋情を捨てて嫁ぐ決意をする。失意の森川は死地を求めて故国を去っていった…。
「王将」シリーズ(2)